アドレスシリーズの末っ子
スズキが製造販売するスクータータイプのバイク「アドレスV50」は、2006年3月に再登場したモデルです。アドレスシリーズは1980年代から続いており、V50はその原付一種モデルとなっています。アドレスシリーズは1980年代から続いており、排気量や型式ごとにモデルが存在します。
アドレスシリーズはスズキの代表的な車種の一つであり、日本だけでなく国外でも人気のスクーターです。例えば、日本では発売されなくなったアドレスV100は、中国でV100をベースにしたスクーターが販売されたこともあります。また、アドレスV125の生産が台湾に移管されたときには、台湾や韓国でも人気を博しました。
2ストから4ストへ
アドレスV50はもともと2ストロークエンジンでしたが、強化される排ガス規制に対応するために4ストロークエンジンになって再登場したという経緯があります。
4ストは2ストほどのパワーを持ちません。そして、排気量が小さいほど、2ストから4ストになってパワーや加速力の低下を強く感じるかも知れません。しかし、静かで排ガスも出しにくく、比較的燃費も良くなるという特徴があります。
原付一種で加速を求めることはそうないですし、静かに走れるという特徴はより街乗りしやすくなったとも言えるでしょう。
アドレスV50は、何度も訪れる排ガス規制をクリアし、マイナーチェンジを重ねながらも、デザインを大きく変更することなく生産が続けられています。
2ストロークモデル
1987年にアドレス50(AD50)が発売されました。アドレス50は、スズキ製バイクでは初めてシート下にヘルメット収納スペースを備えたスクーターでもあります。標準価格は139,000円という手頃な価格帯もあり、若者を中心に支持されました。1988年4月には最大出力をアップしたTuneモデルも発売され、よりスポーティーな走りを楽しめるようになりました。
1990年には排ガス規制に伴いフルモデルチェンジを行い、アドレスV50(AG50)に。2ストロークエンジンから4ストロークエンジンへと変更されました。現在では2ストロークモデルは入手が難しくなっています。
4ストロークモデル
アドレス50は2006年3月に復活してフルモデルチェンジを行い、排ガス規制への対応を考慮した4ストロークエンジン搭載のアドレスV50として再登場しました。4スト化して燃費は良くなりましたが、一般的な街乗りの場合にはおおむね40km/L程度といわれています。
2017年には、平成28年規制に対応するためのマイナーチェンジが行われながらも、その姿をほとんど変えることなく、日常的な移動手段として親しまれています。
主なスペック
- 型式:2BH-CA4BA
- 税込価格(新車): 188,100円
- 始動方法:キック ・ セルフ併用式
- エンジン: A409・強制空冷・4サイクル・単気筒/SOHC・2バルブ
- シート高:710mm
- 車両重量:74kg